枝の折れた小さな樹価格: 1,365円レビュー評価: 3.5 レビュー数:3 一連のホラー小説が売れた為に、その道の小説家のイメージが強かったが、他方では家族の在り方、特に父性や父親の存在を強く説く思想家的な一面を持っており、その観点から読めば多少納得の行く短編集であった。長い人生色んなことが起こり、その人なりにその問題を消化して今の生を全うしているとことなのか。登校拒否をする娘の心を開こうとそれまで家庭を全く顧みなかった父親の奮闘を描いた「一輪車」が良かった。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
楽園価格: 1,427円レビュー評価: 4.0 レビュー数:20 鈴木光司の作品の中で、一番のお気に入りです。世界を駆け巡る輪廻転生ものとなれば、完全にツボですね。魂は生まれ変わるのか。宗教観により、人それぞれ考え方は異なるでしょうが、私は転生を信じています。手塚治虫の「火の鳥」や、FOGのPSゲーム「久遠の絆」なども大好きな作品です。それらに通ずるものがあると思います。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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光射す海 (新潮文庫)価格: 500円レビュー評価: 4.0 レビュー数:9 「リング」「らせん」などを書いた鈴木光司さんの作品です。
意識不明で浜辺に倒れていた女性は、目覚めても言葉も喋れず、記憶喪失に陥っていた。しかも、妊娠4ヶ月。
その頃、彼女の元恋人真木洋一は、あることをきっかけに常軌を逸した行動をとるようになった恋人から逃れるように、遠洋マグロ漁船へと乗っていた。
彼女の異常な行動の原因は、彼女の過去に隠されている。精神科医の望月は、その過去の謎を解き明かそうとするが・・・・・。
「リング」「らせん」みたいな、オカルトチックなホラーではなく、もっと現実的なテーマになっているだけに切実 ...さらに詳しい情報はコチラ |
リング価格: 1,575円レビュー評価: 4.5 レビュー数:36 映画を見た後小説を読んだが、こちらもなかなか良い出来だった。主人公が小説では男になっている。映画ほどの恐さはないが、小説のほうが内容自体は濃い感じがした。
映画、小説、連続ドラマ、昔やっていた単発のドラマ(ヌードシーンがあるやつ)と4パターンすべて見たが、連続ドラマ以外はすべて出来が良かった。
この後「らせん」、「ループ」、「バースデイ」と続くが、話の内容がホラーからSFに移行し、内容もだんだんとつまらなくなっていくので、個人的には、鈴木光司の作品は「リング」だけ読んでおけば良いと思う。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
鈴木光司と13人の父「父親業は愉快だ!」 (新潮文庫)価格: 460円レビュー評価: 4.0 レビュー数:2 本書は、鈴木氏と有名人13人の子育て参加についての対談集です。
確かに登場するゲストは多士済々です。
宮台真司、将棋の羽生さん、ヤンソギル、パンクラスの船木などなど、
幅広い男性をひきつける人選だとは思います。
しかし、はじめからポリシーを持って育てているというよりも、
俺はこんな風に子どもと関わってきたよ、と言うゲストに、
確固たる持論を持つ鈴木氏が絡む展開です。
したがって、確固たる育児論を期待する若い父親は、
鈴木氏の持論とそりが合うかがキモです。
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家族の絆 (角川文庫)価格: 400円レビュー評価: 3.0 レビュー数:1 文壇最強のマッチョ・パパを誇る鈴木氏が、最初から最後までひたすら力強く語り尽くしたエッセイ集。そのゆるぎない自信とパワーはただただうらやましい限りです。一凡人に過ぎない私は、巻末の松原氏の解説を読んで思わずホッとしてしまいました。 説得力のある内容で勇気づけられますが、鈴木氏自信の自伝的な要素も色濃く、タイトルだけを見て選ぶとやや期待外れになるかもしれません。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
父性の誕生 (角川oneテーマ21 (A-1))価格: 600円レビュー評価: 3.5 レビュー数:6 これは随分前に読んだ。最近の鈴木光司は「リング」で運を使い果たしたかのごとくパッとしないが、この書物は「父性」というものを根本的に取り違えたとんでも本だ。マッチョなのが理想の父親像で、彼はその典型をアメリカの西部劇などを引き合いに出して称揚しているが、それはハリウッド映画の見すぎというものだ。 また鈴木は、私小説はムラ社会でのみ成り立つアマちゃん小説だと断ずるが、それは文学という営為を根本的に取り違えた妄言である。いたるところに鈴木の「勉強不足」が散見され、この程度の洞察力で社会を論ずるなかれと言いたい。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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涙価格: 1,365円レビュー評価: 4.5 レビュー数:2 『リング』『らせん』『ループ』などで知られる作家、鈴木光司が書いた初の絵本。 最初、生き物の大切さを理解していなかった子どもたちが、母親の妊娠を機に命の大切さを知るというストーリー。亀の視点から3人の子どもとその家族の様子が描かれている。 亀の死と新たな命の誕生、そして揺れる子どもたちの心。 本書は子どもたちに感動を与え、命の尊さを教えてくれる。(土井英司) 優秀な作家が書くと絵本もこうなるとかとうなってしまう構成。子供にはダイレクトに伝えにくい「死」の意味をうまく伝えることができる。また、新しい生命の誕生と対比させているところが非常に哲学的である。子供も大人も考えさせ ...さらに詳しい情報はコチラ |
シーズ・ザ・デイ価格: 1,890円レビュー評価: 3.0 レビュー数:4 ???鈴木光司の小説の系統において、本書は、デビュー作『楽園』や『光射す海』などの「冒険小説」の部類に位置づけられるだろう。 ???主人公の船越達哉は、中年ヨットマン。妻からあっさり離婚されながらも、憧れのヨットで生活している。そんな彼にふたつの知らせが届く。ひとつは、昔の恋人、升野月子から。船越に知らせずに生み育てた娘が妊娠したまま、家出をしたという。もうひとつは、友人岡崎の娘、裕子から。16年前に船越らが挑戦した太平洋横断のさなかに、沈没して行方知れずになったクルーザーが見つかったという。 ???ようやく見つけ出した娘の陽子はけっきょく死産してしまい、心に傷を負う。達哉は陽子を ...さらに詳しい情報はコチラ |