神の子(イエス・キリスト)の密室 (講談社文庫)価格:
620円レビュー評価:
4.0 レビュー数:4
1997年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。
イエス・キリストの復活について、ミステリ仕立てで考えてみたという本。
試みとしては面白いと思う。当時の政治的状況や宗教的慣習を掘り起こして、キリストの復活という「世紀の離れ業」について、もっともらしい解決が示されている。また、形式、構成、結末にも従来のミステリへの挑戦的な態度が見られ、興味深い。
しかし、全体としては物足りない感じが強い。まず、小説としての魅力が乏しい。登場人物、ストーリー、捜査の進行などに惹き付けられるものがない。また、歴史ミステリとしては説明や証拠が不充分で、読んで納得できるも
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