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三姉妹探偵団 (17) (講談社文庫)価格: 560円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 私が初めて赤川次郎さんの作品を読んでから驚くほどの月日がたちました。今でも覚えている第一冊目は「幽霊湖畔」。本を読むことの楽しさを教えてくれた思い出深い作品です。それからは、少しでも多くの本を読みたくて、少ないおこずかいを握りしめ何件となく、古本屋めぐりをする日々をすごしました。あれから十数年、現在では好きな本をいつでも(給料日限定で)買えるという至福の日々を送っています。いろいろな本を読むようになり、感じることも考えることも多く、本の中からあらゆる事を学ぶとともに、癒されることも少なくありません。そして、一番癒されるのが私の読書の原点でもある赤川次郎作品です。赤川さんの書く「悪」はその裏 ...さらに詳しい情報はコチラ |
真珠色のコーヒーカップ (光文社文庫)価格: 560円レビュー評価: 4.0 レビュー数:6 巻末に鶴見俊輔氏が解説を書いています。
その中で、赤川次郎の小説を何百冊も読む理由を「私の同時代の日本に失望しているからである。」と書いています。確かに、そう言うことも言えるのかも知れません。どうしようもない現代社会の中にあって、知らず知らずの内にヒーローを求めているのかも知れません。しかし、そのヒーローは、映画やTVに出てくるようなヒーローではありません。どこでもいる、隣にいるような身近な人なんです。そこに赤川作品の魅力があるのでしょう。
この杉原爽香シリーズも、毎年1歳づつ年を取り、ついに33歳になりました。爽香は、キャリア・ウーマンとして、G興産で ...さらに詳しい情報はコチラ |
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マリオネットの罠 (文春文庫)価格: 570円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 「死者の学園祭」や「幽霊列車」「上役のいない月曜日」など短編長編を問わず傑作を連発していた初期の赤川次郎。本作も初期長編であり、そして傑作である。最近ではあまり名を聞かないが、「この文庫がすごい」にランクインし、久々にその名を見たときは懐かしさがこみ上げてきました。
洋館を舞台に一種館モノめいた雰囲気で始まり、舞台は都会の街中へと移る。散りばめられた伏線とそのスピーディな展開、そして途中から主人公が変わるその構成の妙。そしてなんといっても衝撃のラスト。ホラー・サイコ・本格・どんでん返し、その全てを含んだ極上のミステリーをどうぞ堪能してください。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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幽霊包囲網 (文春文庫)価格: 460円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 おなじみのシリーズで今回は短編が5作入っています。長く続いているシリーズですがもちろんこの作品から読み始めてもまったく問題ありません。5作ともミステリーでよく練られており楽しめました。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
赤川次郎の文楽入門―人形は口ほどにものを言い (小学館文庫)価格: 560円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 残念ながら赤川次郎さんのご本業、推理小説は全くと言っていいほど読んだことはありませんが、オペラを中心としてクラシック音楽にもご造詣が深いことは存じ上げておりました。その方が今度は文楽というので、まあ素人見聞録くらいかと読み始めましたら、これが並みの入門書(風)の本よりもはるかに面白いのです。さすが作家だけにコンパクトにわかりやすくストーリーを説明しながら見どころを示すあたりは、類書を超えています。加えて、歌舞伎、演劇、オペラ等々との比較を交えながら、伝統芸能としての行く末を本気で心配し、数々の苦言・提言をされていますが、いずれも的確な指摘のように感じます。例えば大夫さんの言葉は聞き取りやすく ...さらに詳しい情報はコチラ |
三姉妹、ふしぎな旅日記―三姉妹探偵団〈20〉 (講談社文庫)価格: 580円レビュー評価: 4.0 レビュー数:2 この話を読む前に、イマジネーションという赤川さんの作品を読んでいて、本当に良かった。
そうでなければ話の面白さが半減するだろうからだ。
作中で、三人は過去へそれもドイツへタイムスリップをするが、先生は今の日本人へ、警告しているのだと思う。自分の言葉を三人の言葉に乗せて、私達に伝えたいのだと思う。
それも難しいやり方ではなく、綾子のおとぼけや、夕里子の人に対する真摯な行動、珠美の熱演(!?)などが、柔らかく、かつ鋭く私の心へ響いて来た。
一人ひとりが出来る事は、小さいことかもしれないけれど、やはり自分という人間の自覚を持って生きて行きたいと、心 ...さらに詳しい情報はコチラ |
藤色のカクテルドレス (光文社文庫)価格: 540円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 罪を償った恋人と幸せな生活を築き始めた爽香ですが、目の前で先輩を殺された過去に今もとらわれている女性に出会います。なんとなく人の心を和ませる笑顔を持つ爽香は、事件でかたくなになった女性の心を和らげ、支えようとしますが、想像もしていないところに事件の影が伸びてきます。シリーズの中で最もドキドキさせられる作品だと思います。 解説には「高校生が被害者となった十年前の未解決強盗殺人事件。その関係者が再び集って起こった事件を核に、人間の罪と愛が問われていきます。」とあります。信頼していたものが失われたとき、人はどうするのだろう、というようなことを考えたりさせられます。 また ...さらに詳しい情報はコチラ |
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