シーセッド・ヒーセッド (講談社文庫)価格: 750円レビュー評価: 3.0 レビュー数:1 花咲シリーズ3作目です。にこにこ園でも探偵業でもハナちゃんの活躍ばかりが目立ち、独演状態になってしまい、ちょっと悪目立ちさせてしまった感じが残念。過去2冊にいい味を出してハナちゃんに突っ込んでいた個性豊かな脇役達には前作・前々作の精気が無いどころか、そのキャラを漂わせるまともな会話も殆どない。まず、今回女性陣の奈美先生と恋人理紗は完全休養(奈美先生の登場がないのは寂しい!)。園の先生達の小さな逸話の盛り込みもなし、と。そして城嶋もやけにおとなしく、ハナちゃんに協力的でキュートな毒舌も聞けず、登場回数が意外と多い山内錬に至っては、まるでヤクザを引退したかのようにハナちゃんに優しい・・・ちょっと ...さらに詳しい情報はコチラ |
月神(ダイアナ)の浅き夢 (角川文庫)価格: 880円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 <RIKO>シリーズの第2弾が少し残念な仕上がりでしたが、この第3弾は期待を裏切らないパワフルさでした。1つだけ残念なのは、麻生と寝ようがRIKOに言い訳はいらない、という点でしょうか。多分、作者のRIKOへの愛情故かと思うのですが、RIKOに言い訳はいらない、と私は思います。同時に、作者も犯人も刑事もヤクザまでも心情や他人の私生活まで吐露し過ぎる点も気になります。会話主体でかつ会話が得意な柴田先生なのでスタイルでもあるかと思うのですが、しゃべらずとも漂わせる・分からせる実力のある作家さんになられたと私は信じています。やはり、ヤクザや刑事がベラベラと動機や心情を冗長に吐露すると学生の同好会み ...さらに詳しい情報はコチラ |
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謎の転倒犬―石狩くんと(株)魔泉洞 (創元クライム・クラブ)価格: 1,680円レビュー評価: 4.0 レビュー数:2 用事があって忙しかったにもかかわらず、
読み始めたら最後の一ページまで中断することができず
読み終えてしまった。読みやすく、面白い。
ミステリーとしての仕掛けが凝っている訳ではないが
ダメ学生として登場する石狩くんの駄目加減と
カリスマ占い師の極めて濃いキャラクターが巻き起こす
ユーモア溢れる事件がビジュアルに想像できて楽しい。
もちろんバブル世代前の中年には、短編のタイトルも泣かせる。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
ソフトウェア開発の名著を読む (技評SE新書 003)価格: 882円レビュー評価: 3.0 レビュー数:3 本書で紹介されている8冊の「名著」は、
2、30年も昔に出版され、今なお読み継がれる古典であり、
そこでなされる問題提起が、今なお問題であり続けることに、
筆者は慨嘆しています。
しかし、その慨嘆の意味するところは、
これら古典作品の効用が、
しょせん、机上の空論に過ぎなかったという裏付けにならないだろうか。
問題提起そのものには十分に価値があるが、
対策や方法論としては現実離れしている。
たとえば、日本中の全ての信号が、常に青であれば、
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宙都〈第1之書〉美しき民の伝説 (トクマ・ノベルズ)価格: 840円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 前3部作に続く2年ぶりのシリーズ復活。真っ二つに割れ南洋へ流れ出した日本の京都、ハワイを舞台にお馴染みの登場人物が黒き神々復活を迎え撃つべく活躍。本書は新4部作の1作目のようであり、内容はまだまだ序章であるがいくつかのナゾが再び提示されている。次作が待ち遠しい。柴田先生、早く2章を届けてください! ...さらに詳しい情報はコチラ |
SEの読書術―「本質を読む」力を磨く10の哲学価格: 1,344円レビュー評価: 4.0 レビュー数:12 私はSEとは全く無関係な職業なのですが、「技術の進歩が早く」「膨大な量の情報を咀嚼して自分の仕事に役立てていく必要がある」という点を含めてSEと共通点が多く、そういった意味で、「効率の良い情報収集術」のヒントとして、大いに刺激になりました。推奨されている本もSE関連のものに留まらず、文学作品などバラエティに富んでおり、他の職種のかたにとっても、自己啓発本として十分役立つものと思います。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
やってられない月曜日価格: 1,470円レビュー評価: 4.0 レビュー数:8 久々に読んだ小説でしたが、クセのない文章でサクサクと
読めた点はよかったです。会社に自殺者が出て愛人騒ぎに
巻き込まれたり、下着泥棒が隣のOLだったりして、絶対
ありえないうな展開で引っ張って行ったものの、エンディングは、
「平凡な日常生活の中に小さな幸せがあるんだよ」的な、
この種の小説では、よくありがちなお手軽な結末でした。
でも、リフレッシュしたい時に清涼剤として読むにはいい
本だと思いますよ。
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ア・ソング・フォー・ユー価格: 1,785円レビュー評価: 3.5 レビュー数:2 この作品を読んで、人それぞれ生きていくうえでいろいろ大変なことが
あるのものだとため息が出た。どん底の生活をしなければならない人たち。
生きるために何ができるのか?何をしなければならないのか?暗中模索の
生活の果てにあるものは、希望か絶望か?少しでもそんな人たちの力に
なれればと、花咲慎一郎は奔走する。人情味あふれる彼のキャラクターや
くよくよ考えずに常に前向きなところには、とても好感が持てる。山内練との
関係は相変わらずだが(^^; いつか借金は返せるのだろうか?ラストに
登場する麻生らしき人物・・・。彼も ...さらに詳しい情報はコチラ |
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フォー・ユア・プレジャー (講談社文庫)価格: 790円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 ???保育園の園長にして私立探偵、子どもという天使とヤクザという悪魔を相手にした、究極の"二足の草鞋"生活を送る、花咲慎一郎シリーズ第2弾。新宿2丁目の無認可保育園「にこにこ園」の園長でありながら、園の赤字を埋めるため、ヤクザがらみの裏の調査業を引き受けざるを得ないヤメ刑事の主人公花咲。今度の依頼は、豊満ボディのOLが一夜を過ごしたお相手を捜し出すというもの。しかし、人捜しをするだけのはずが、愛する恋人が行方不明となり、元同僚が監禁され、あげくの果てには、妻に逃げられた男の世話までが降りかかる。偶然に思えたできごとの裏に潜む罠。花咲は無事脱出できるのか? ???柴田よしきの作品は幅広い。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
水底の森〈上〉 (集英社文庫)価格: 700円レビュー評価: 5.0 レビュー数:2 堪能しました?力作ですね。
物語の色のトーンと時間軸の構成と疾走感が、東野圭吾作品で唯一凄いと思う「白夜行」レベルにあるように感じました。似いてます。但し「白夜行」のような拭い切れない不快感はない。何故、この作品が「白夜行」のようなメガヒットにならなかったか?
主人公は供に薄幸の女性。柴田先生は、鳥の羽をむしるように、これでもかこれでもかと主人公風子を裸にしていく。風子には雪穂のような強さは皆無で、同じ薄幸な過去を持ちながら、性質は全く反対。風子は幸に見放されながらもそれはそれは健気で善良、そして現実の理解の範疇にいる。雪穂のようなあくまでも物語的な悪の ...さらに詳しい情報はコチラ |