ガーディアン (カッパ・ノベルス)価格: 990円レビュー評価: 3.0 レビュー数:1 BG、あるいは死せるカイニス (ミステリ・フロンティア)以来の石持作品だったものの、
作品に対する印象は前と同じでトリックよりも作品全体に流れる穏やかな空気が勝っている。
特に今回は亡くなった父が娘が危険に遭遇すると相手の敵意に比例して攻撃するという設定なため、特殊な能力に守られている娘の悲しみが重なりより地味な作品になっている。
母から娘へ受け継がれていく特殊な力が生きておらず、
2作品目の娘の話は別モノにしか思えないくらい祖父を利用して涙するラストに失望した。
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扉は閉ざされたまま (ノン・ノベル)価格: 880円レビュー評価: 3.5 レビュー数:35 面白かった…というのが読み終えた後の感想でしたが中盤辺りから歯痒さといか苛立ちを感じたのは事実です。自分の中で事件を解いていく女性を余り印象よく思えなかったのがあります。天才的な頭脳をもっているにもかかわらず言っていることが少し幼稚で我儘な所が好きではありませんでした。 ですが、犯人側の犯行の様子や心情が感じとれやすく非常に読みやすかったです。 最終的には『こういう終わり方もありかな』と頷ける小説でした。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
顔のない敵 (カッパ・ノベルス)価格: 900円レビュー評価: 4.0 レビュー数:2 ◆「顔のない敵」
カンボジアのとある村。
地元選出の国会議員の息子が、地雷によって爆死した。
彼の死体は、頭部が半分吹き飛び、右腕も手首から先がほぼ消失していた。
現場には、彼を慕う、過去に地雷で右足を失った
少年の悲しみに沈む姿だけがあった――。
タイトルの「顔のない敵」とは地雷のこと。
地雷被害者は、無機物によって傷を負わされるため、復讐すべき
相手すら明確ではない、という含意が ...さらに詳しい情報はコチラ |
BG、あるいは死せるカイニス (カッパ・ノベルス)価格: 930円レビュー評価: 4.0 レビュー数:2 次世代を担う新鋭作家たちによる書き下ろしミステリー叢書「東京創元社◎ミステリ・フロンティア」のなかの一冊のノベルス化。
全人類生まれた時はすべて女性、のちに一部が男性に転換するという特異な世界を舞台に繰り広げられる奇想の学園ミステリーである。
男性化候補の筆頭で、誰からも慕われていた優等生の西野優子が殺害された。
優子と異母姉妹にあたる船津遙(はるか)に対して刑事、校長先生、謎のジャーナリストたちは同様に「お姉さんから何か聞いていなかったか?」とたずねる。彼女に死をもたらしたこの世界に潜む大いなる謎とは--- ...さらに詳しい情報はコチラ |
人柱はミイラと出会う価格: 1,260円レビュー評価: 3.0 レビュー数:4 アメリカからの留学生のリリー・メイスが、日本に来て初めて知る「人柱」という職業。
彼女がステイ先の一木慶子の従兄・東郷直海がその職についていることから、その日本の
風習を詳しく知ることになるというお話です。
その内容は、
・立派な職業人柱。その職場で殺人?「人柱はミイラと出会う」
・議会で陰謀「黒衣は議場から消える」
・ハデな生活には裏がある「お歯黒は独身に似合わない」
・常識を逆手にとって「厄年は怪我に注意」
・鷹も警察の一員「鷹は大空に舞う」
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BG、あるいは死せるカイニス (ミステリ・フロンティア)価格: 1,680円レビュー評価: 3.5 レビュー数:6 人は生まれたときは女性として生まれ、出産を終えて優秀な女性だけが男性化するそんな世界。男性化候補の筆頭だった優等生の姉が、レイプされかけたような状態で殺される。女性が多数の世界で男性が女性をレイプするような事態は考えられないのになぜ。
そんな世界観でミステリを作った時点で、もう「勝ち」の作品。雪山の山荘や嵐で閉ざされた孤島といったありきたりの舞台設定ではなく、こういった世界を作り出しグイッとその世界に読んでいる者を引きつける。
「どうして?」という気持ちを浮かびあがらせ、グイグイと読み進めさせる力のある小説……なんだけど、中盤からちょっと失速。BG ...さらに詳しい情報はコチラ |
月の扉 (カッパ・ノベルス)価格: 860円レビュー評価: 3.0 レビュー数:9 発表された年の本ミス3位、このミス8位ということで、期待して読み始めましたが、いまいちでした。登場人物が完全に紙の上の存在(小説なのだから紙の上の存在なわけですが、それを感じさせないのが良い小説ではないでしょうか)という気がして感情移入できない。「師匠」とやらの描写も絶対的に少ないので、その力に納得できない。状況設定はとても魅力的だったんですが、残念です。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
水の迷宮 (カッパノベルス)価格: 890円レビュー評価: 3.0 レビュー数:14 タイトルに惹かれて買ってみました。
途中まではとても面白くてよかったのですが…
皆さん書かれているとおり、最後がありえない。
なんでこんな終わり方にしちゃったんだろう。
他にいくらでもあっただろうに、何を考えてこんな結末にしてしまったのか。
途中までが良いだけに、すごく勿体ない。
こんなに納得のいかない、後味の悪い小説は初めてです。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス)価格: 800円レビュー評価: 2.0 レビュー数:4 間近に迫る死を、互いが互いを保障しあい乗り越えたことで築かれた絶対的な信頼。
作中では登場人物の行動原理も、登場人物間で交わされる議論も全てこの絶対的信頼が根底にある。
本書の評価は「絶対的な信頼」をどこまで許容できるかどうかで分かれるだろう。
絶対的な信頼などあり得ない。そう考えるなら登場人物には常に違和感と、お堅い優等生に向ける冷笑的な感情を抱き続けることになる。
逆に信頼の素晴らしさを知っている人、「絶対的な信頼」を許容できる人、あるいは「絶対的な信頼」が存在すると信じたい人には彼らの関係は崇高で揺ぎ無き美しさを持っていると ...さらに詳しい情報はコチラ |
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