人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫)価格: 760円レビュー評価: 4.5 レビュー数:11 NHKの番組で紹介されたいたので、図書館から借りて読んでみた。人の死に様は総じて醜い。特に、医学で延命されるので、不自然な死に方をする。例え、どんな有名人でも偉人でもほとんどが病魔に冒され、病室で死んでいく。体と心が購う以上に、醜く死んでいくのは、もともと生きたいという欲が強いためなのか?
人間が猿から進化していく過程で、サルと人類の分岐点で欲が強かった種が人間への進化の道へ踏み入ったと思う。死ぬときに購い、そして醜く死んでいくのは、我々の生きたいという欲の反作用ではないか、と思えてしまう。
欲望こそが進化のエネルギーであり、我々の進歩の源 ...さらに詳しい情報はコチラ |
人間臨終図巻〈2〉 (徳間文庫)価格: 760円レビュー評価: 5.0 レビュー数:4 一巻は若い人であったが、ここでは主に壮年期の人たち。知らない人が多かったが、山田氏独自の歴史観が込められていて興味深かった。 私にとっては人名辞典であり、歴史書のような存在となった。 戦前の軍人たちの評価は私にとってはかなり新鮮だった。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
人間臨終図巻〈3〉 (徳間文庫)価格: 760円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 第三巻、老年期の人を扱うわけで、醍醐味に欠けるかと思ったが、よい意味で期待を裏切られた。 長く生きることの意味について考えさせられた。 東郷平八郎に関する視点は山田氏独自のものだろうと思うがハッとさせられた。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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死言状〔文庫版〕 (小学館文庫)価格: 540円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 アフォリズムとは
人生・社会での秘訣を言い表した簡潔な言葉や文
エピキュリアンとは
快楽主義者という意味
人間臨終図鑑とは
十五歳で死んだ八百屋お七から
百二十一歳で死んだ泉重千代まで
総計九百二十三人の臨終にまつわる記録を
年代順にならべてみせる本
死言状とは・・・・・・
語れぬことと感じました ...さらに詳しい情報はコチラ |
妖説太閤記〈上〉 (講談社文庫)価格: 770円レビュー評価: 5.0 レビュー数:8 時の流れというものは、人々の記憶とともに、その時代の真実でさえ闇の彼方に押しやっていくものらしい。考えてみればたかだか60年前の太平洋戦争についてでさえ、未だその真偽をめぐって喧々諤々の大論争をいたるところで巻き起こしている(南京大虐殺しかり、従軍慰安婦問題しかり)。いわんや今を去ること400年以上昔の出来事である。その時代の支配者達の都合の良いように歴史は書き換えられ、真実は闇の彼方へと押しやられて行ったに違いない。ならば既存の概念にとらわれることなく、ある大胆な仮説をたて、鋭い推理力、想像力で闇にうずもれた真実に肉薄していく。これこそ歴史小説の醍醐味ではないだろうか。
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甲賀忍法帖―山田風太郎忍法帖〈1〉 (講談社文庫)価格: 620円レビュー評価: 4.5 レビュー数:19 山田先生の「忍法帖シリーズ」の代表作とも言える傑作。大坂の陣を前にした家康が、伊賀と甲賀の怨念のライバル忍者集団の勝負の結果によって、秀忠の跡継ぎの三代将軍を決める、と言う破天荒な設定の下、奇想天外な技を持つ忍者達の壮絶な闘いを描いたもの。その上、甲賀のプリンス弦之介と伊賀のプリンセス朧が"ロミオとジュリエット"状態にあると言うサービス付き。常に読者の満足度を考える山田先生らしい構想である。
そして闘いは、伊賀・甲賀の代表十名づつ。各忍者がこの世のものとは思えない秘技を披露して敵を倒しては、次に敵の忍者がこれまた新たな秘技でその忍者を倒す。そして、双方一人づつ舞台か ...さらに詳しい情報はコチラ |
新装版 戦中派不戦日記 (講談社文庫)価格: 1,000円レビュー評価: 5.0 レビュー数:4 山田風太郎の戦時中の生活を綴った日記です。
当時山田青年が持っていた愛国心と敵愾心、そして世相の
観察が包み隠さず描かれています。
本書は現代史としてそして一人の青年の精神遍歴の記録と
して類い希なものです。
それにしても文章が上手ですね。とくに文語体の部分。
いくら文才があったとはいえ、国語力が低下した現代で
は考えられないことです。
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妖説太閤記〈下〉 (講談社文庫)価格: 770円レビュー評価: 5.0 レビュー数:4 戦国の三英雄のうち私は信長が一番好きなんだけど、秀吉については農民から這い上がった苦労人というイメージしか持っていませんでした。しっかし、悪いなあ秀吉(笑)。山風先生の筆が冴え渡る!自分ではあまり手を汚すことなく信長のついた餅を食って天下人になったとは。しかもその目的は「女」って・・・でもそんな彼があまり憎まれずに、同情や好意(男子限定)すら買えたのは「チビで猿顔」なせいで「女にモテない」からだとは。最終的に天下は 家康のものとなるわけですが信長、秀吉に苦しめられてこその価値ある勝利であり、道半ばで命を絶たれた信長と、天下を取ったのち腐っていく秀吉のどちらが不幸かと言えばなんとも言えない。 ...さらに詳しい情報はコチラ |