鮎川哲也 書籍リスト           

  
鮎川哲也に関する書籍をご紹介しています。






このサイト「 鮎川哲也 書籍リスト 」について
世界最大の通販サイト「Amazon」と提携して、評価の高い厳選した商品をご紹介しています。

黒いトランク (創元推理文庫)
価格: 798円
レビュー評価:4.5 レビュー数:4
1956年7月10日発表。御大鮎川哲也のデビュー作。実際はGHQに勤務の傍ら那珂川透、薔薇小路棘麿、青井久利、中河通、宇田川蘭子などの多々なる筆名を用いつつ、1950年に『宝石』の100万円懸賞の長篇部門に『ペトロフ事件』が入選しているので正確な意味での文壇デビューとはいえないかもしれないが・・・。
本作を読んで感じ入るのは単にプロットが精緻にできているということでなく、一文一文の文章表現ですら精緻で、深い教養をバックグラウンドに抱えているのが良く分かることだ。文体の美しさはまるで中島敦の『山月記』を読んでいる時のような気持ちになった。そして随所に出てくる傑作の情景、たとえば石川達三の
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下り“はつかり”―鮎川哲也短編傑作選〈2〉 (創元推理文庫)
価格: 987円
レビュー評価:5.0 レビュー数:3
北村薫が編纂した鮎川哲也の短編集第2段です。代表作『赤い密室』が収録されている一方で、本格推理ではないファンタジックな作品『地虫』『絵のない絵本』も収録されており、本格の驍将と呼ばれた彼の意外な多面性をかいま見せてくれます。なんとなく、こういうナンセンスなものを解する人にのみ、初めて論理的な本格推理が書けるような気もします。

まるで本格推理の見本集のような本作を読んでいて気づくのは、鮎川が“トリックは犯人にとってきちんとメリットのあるものでなければならない”という規則を自分に課して書いていることです。推理小説は所詮読者の為のものであって犯罪者のものではないから、面白
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鍵孔のない扉―鬼貫警部事件簿 (光文社文庫)
価格: 700円
レビュー評価:4.0 レビュー数:2
鉄道を初めとするアリバイ・トリックの鬼が読者に知恵比べを挑む快作。家内が見ていた2時間ドラマをふと見てみたら、何と鮎川先生の本作品をベースにしたものだった。軽々しくTV化して欲しくない。

今回のテーマは題名にそのまま出ている。ある部屋が空けられていた。この部屋の鍵は2つある。1つはある場所で厳重に管理されている。もう1つは別の場所で殺された被害者の服の中にあり、湖に沈んでいた。さて、犯人はどうやって扉を開けたのか ? 他の小道具もあるのだが、テーマはこれに尽きる。勿論、合鍵を使った等という解決ではない。

これから読まれる方、作者そして鬼貫
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人それを情死と呼ぶ 鬼貫警部事件簿―鮎川哲也コレクション (光文社文庫)
価格: 600円
レビュー評価:4.5 レビュー数:3
 1961年に東都書房から出た単行本の復刊。ほかにも講談社、立川書房、角川文庫など複数の版がある。本書では著者による若干の修正がなされているという。
 鬼貫警部もののアリバイ崩し。容疑者にはいずれも強固なアリバイがある。これがレッド・ヘリングとして効いている。どれが本物で、どれが偽物なのか。良く出来たミステリと思う。解決の鮮やかさと、ラストシーンの印象深さはなかなかのものだった。
 また、本書は社会派ミステリへの皮肉にもなっている。著者の強烈なユーモアを感じた。
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五つの時計―鮎川哲也短編傑作集〈1〉 (創元推理文庫)
価格: 966円
レビュー評価:5.0 レビュー数:5
純粋な推理作品で、物語は、犯人を暴くという一点に向かって、緻密に突進する。
つまり、物語は単純であるが、トリックは非常に手が込んでいて、推理ファンは唸らされる。
物語が、推理内容以外の、脇道にそれたりはしない。

著者は、時間差トリック、鉄道トリック、密室殺人などを、得意とする。
各作品の冒頭に、江戸川乱歩氏の前口上が配されているが、この部分も大変面白い。
巻末に収められている、著名推理作家による対談も、興味深い。

収録されている作品は、ほとんどが、昭和三十年代前半に発表されたものだ。
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双頭の悪魔 (黄金の13)
価格: 2,037円
レビュー評価:4.5 レビュー数:19
 本題の殺人事件が起こるまでがかなり長いし、事件が発生してからの話もさほど起伏に富んでいるわけではないにもかかわらず、この大作、なかなかおもしろく読ませてくれるのである。作者の、クイーン流の論理優先スタイルを目指そうという発想が、登場人物の描き方も含め自然な流れを生み出しているのかもしれない。めまぐるしい展開と派手な見せ場だけが小説のおもしろさというわけではないのだ。
 手がかりから導き出されるロジックはさすがに見事で、結末の意外性も充分なのだが、最後にあばかれる秘密には、やはり無理があると思う。一陽来復さんがレビューで問題ありとしているのも、ここだろうが、有名監督による映画化で
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りら荘事件 (創元推理文庫)
価格: 840円
レビュー評価:4.0 レビュー数:4
50年代の作品ってことで、今読むと古臭く感じるのは否めないものの、パズルとしては一級で自分の推理力を試すにもいいレベルなんじゃないかな(俺はさっぱり解けなかったが)
長編なんだが、びしばし殺されていくのが良いね。1人殺されてあーでもないこーでもないとタラタラされるよりこのような大量殺人のほうが盛り上がる。登場人物も名前含めて個性的でアクの強いキャラクターばっかり。とくに女性キャラは、陽気なデブのばあさんに自我の強い白豚と陰な性格の醜女、という具合にまったく華に欠ける状態だが、これで作者は真のフェミニストであるとか。。んーそういうもんなのかね。

本格好きな
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サムソンの犯罪 (創元推理文庫)
価格: 819円
レビュー評価: レビュー数:

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太鼓叩きはなぜ笑う (創元推理文庫)
価格: 819円
レビュー評価:4.0 レビュー数:1
 1974年にトクマ・ノベルズとして出たものの復刊。
 「三番館」シリーズの第1作で、5つの短編が治められている。
 手を抜かずにきっちり書かれた作品ばかり。短編だからといって1つのトリックで組み立てるのではなく、いくつもの謎が投入されているのが嬉しい。鮎川氏の短編にはどうかと思わされるものが少なくないが、この一冊は例外のようだ。
 全編がぬれぎぬをテーマとしている。しかもバリエーションがあり、緊迫感や意外性にも事欠かない。このテーマは現代ミステリでもっと取り上げられて良いのではないか。
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黒い白鳥 (創元推理文庫)
価格: 882円
レビュー評価:5.0 レビュー数:2
『憎悪の化石』と並行して執筆された鮎川哲也黄金期の作品です。私は彼の作品を読むのは3作目ですが、その中で本作が一番面白いと感じました。もちろん中心に位置するのは時刻表を使ったアリバイ・トリックなのですが、それだけでは終わりません。普通はアリバイものというのは読者には犯人はあらかじめわかっていますが、本作では作者の周到なミスディレクションのおかげでフーダニットの魅力も勝ち得ています。

また、本作の背景として企業の労働争議が描かれていたり、遊郭に勤めていた女性が過去を隠そうとするというプロットもあったりして、社会派の要素を巧みに導入しているのも興味深いです。当時、鮎川は松本清張をライバル視し
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ペトロフ事件 鬼貫警部事件簿―鮎川哲也コレクション (光文社文庫)
価格: 500円
レビュー評価:3.0 レビュー数:2
明らかにクロフツの影響を受けたと思える時刻表トリックもので、鬼貫警部のデビュー作でもある。舞台は満州。鬼貫が満州語を話せるという設定はご愛嬌か。日本人による満州支配を意識した訳ではあるまい。

アリバイ・トリックは取り立てて言う程の事もなく、自然に解けてしまう類のもの。しかし、後の鮎川氏の数々のアリバイ・トリックものの秀作の原点として見た時に価値がある。満州の地の雰囲気が味わえると共に、鮎川氏の出発点となった記念碑的作品。
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