約束の地で価格: 1,470円レビュー評価: 4.0 レビュー数:5 どんな作品を書くのも作家の自由だと思います。
しかし、ハードボイルドで売ってきた作者が、なぜこのような作品を書いたのか?
ダメとは言わないけど、しっくりこない。
話も大して面白くない。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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生誕祭〈上〉 (文春文庫)価格: 740円レビュー評価: 5.0 レビュー数:2 すさんだ気持ちの時には、思いっきりすさんだ読後感になる馳星周モノを読むのが良かろうと手に取ったけど
意外なことに、さわやかなと言うか、ほっとすると言うか、不思議な読後感になってしまった。
ちょうど、自分のすさんだ、自暴自棄な気持ちもおさまっていたので、その意味ではよかったな。
いつもの馳星周モノのように、やはりどうしようもない人間が山のように出てくる。
そして、ストーリー展開もこれでもかこれでもかの騙しあい。嘘と金と暴力。
にもかかわらず、これまでの作品との大きな違いは、どこか最低な人間の中にも何か見いだそうとすると
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走ろうぜ、マージ価格: 1,575円レビュー評価: 5.0 レビュー数:3 初めてこの本を手に取った時のなんとも言えない違和感は未だに忘れません。
走ろうぜ、マージと書かれたタイトル。犬の表紙。そして馳星周の名。
読み始めて、一週間程、何度も何度も読み返しました。
愛犬の一進一退の病態に喜び、悲しみ。読み手の私がなぜか、側でそれを見ているような
錯覚を覚えました。
気がつけば、一緒になってマージの容態を見守る自分がいました。
愛犬家のみなさんには、必読の一冊と言えると思います。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
漂流街 (徳間文庫)価格: 840円レビュー評価: 4.0 レビュー数:5 主人公マーリオを始めとした登場人物の複雑に絡み合う思惑とか、 マーリオの感情的かつ場当たり的な行動とか、狡猾な登場人物とか、バタバタ と死んでいく展開とか、嘘とか裏切りとか薄っぺらい愛情とか。。。期待通りとも ワンパターンとも言えるストーリー。複雑な裏の策略が少ないので、頭を使わず に読めるかも知れません。結末も期待通り。物語後半の行き詰った状況にあって、 ある意味ハッピーエンドだと思います。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
作家の読書道2価格: 1,575円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 本書は作家といわれる人々への読書体験に対してのインタビュー記事をまとめたものになる。
作家という人々はたくさん本を読んでいるのか。
それはもちろん幼少の頃からなのか。
古今東西のテキストは一通り目を通しているのか。
作家に対する普遍的なイメージ(?)と、
実際の作家の読書体験のギャップ(?)が面白い。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
夜光虫 (角川文庫)価格: 900円レビュー評価: 4.5 レビュー数:16 「不夜城」の次に読んだのがこの作品。
日本で使い物にならなくなった投手加倉が、台湾に渡って投げ続ける。
しかし、そこは腕一本でわたりきるにはあまりに汚い場所だった。次第に悪にそまっていく加倉。
アジアの底の深さがこれでもかこれでもかと描かれる。
馳の筆致は、「不夜城」以上に冴えわたる。
私は、ある意味で「不夜城」よりこちらのほうが上ではないかと思う。やはり「不夜城」は1作目なので、構成に稚拙な面もあった。この作品は瑕疵がまったくない。
自分を信頼する弟分を殺す場面では、まるで活字の間から血が噴出してくるので ...さらに詳しい情報はコチラ |
ブルー・ローズ〈上〉価格: 1,575円レビュー評価: 3.0 レビュー数:8 このような作品を書ける人も今では馳氏しか居なくなりましたね。上、下巻一気に読みました。最近は、老眼鏡を使い始めフィクション物を読むのが疲れ専らエッセイやノンフィクションばかり読んでました。文章も読みやすく巧みです。それぞれのキャラクターもよく書かれています。なんかありそうなフインキですよね、ブルーローズ。題名のつけかたもしっかり伏線になっています。これからどこまで伸びるか楽しみですね。最近の高く吊せも911もお薦めです。さあ、読んで、平伏(お願い)! なんか、内藤陳だなこれじやあ。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
不夜城価格: 1,575円レビュー評価: 4.5 レビュー数:34 文体が平易過ぎて脱力する。
女も男も犯し、殺人もする主人公だが、
小市民的に思える。
ハードボイルドというか、ノワールだが、
犯罪裏社会という特殊な職業を舞台にしたサラリーマン小説を読んだ感じ。
スリルもサスペンスも感じないんですが?
取引先の大企業の重役を接待する為に、
宴会のセッティングに奔走する幹事の物語と同じメソッドで書ける小説。
電話かけまくって根回しする主人公が律儀なサラリーマンみたいに思った。
こいつ、犯罪しなくても、立派に表社会でも生きていけると思ったよw
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M(エム) (文春文庫)価格: 540円レビュー評価: 3.0 レビュー数:4 サディズムとマゾヒズム。文筆家の多くはこの得体のしれない関係性に興味を惹かれるようだ。江戸川乱歩、谷崎潤一郎、沼正三などなど、多数の作家が自身の作品に取り上げてきた。馳星周の『M』も、その一つ。文芸と大衆文学の狭間で、巧くサド/マゾの関係性を描いている。ハードボイルド作家らしいアプローチだ。ただの官能小説に読みごたえを感じない人には、是非オススメしたい作品。
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午前零時価格: 1,365円レビュー評価: 3.5 レビュー数:2 すごい先生方が名前を連ねているのに、
なんだか地味な装丁だなぁというのが、
この本を手に取った第一印象です。
でもその理由が、読み始めてすぐに分かりました。
すべて”午前零時”がキーワードになっている、
画期的な短編集ではありますが、
「夜中=ホラー」の、安易な公式が成り立っているのは残念でした。
素人でも一番に思いつくジャンルですから、
もう少しひねった作品が読みたかったです。
私が一番興味を引かれたのは、
近藤史恵さんの「箱の部屋」です。
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