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十津川警部「オキナワ」 (光文社文庫)価格: 600円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 鉄道を題材にしたミステリーが多い著者にとって、沖縄が舞台となる作品は多くないと思うので、貴重な作品だ。
沖縄の風景や文化、歴史、沖縄人の気質などがよく描写されており、モノレール開通に関する逸話も登場する。米軍基地の話も出てくる。ミステリーを通じて沖縄を知ることができる一冊だ。
なお、光文社文庫からの著者の作品が100冊を突破したのを記念して、巻末にインタビューならびに全著作リストが付いている。これらもファンにとっては貴重である。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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湖西線12×4の謎 (角川文庫)価格: 500円レビュー評価: 3.5 レビュー数:2 本書を手にした理由のひとつは、12×4とはいったいどういう意味だろうかという好奇心である。その謎が解明されるところは、なるほど、さすが!と思わされる。答えは本書の中にあります。
物語の展開は、比較的スピーディーだと思う。その中で、琵琶湖湖畔の風景や生活様式などの描写も散りばめられている。あたかも、この地方を旅した気分になれることも間違いない。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
青い国から来た殺人者 (光文社文庫)価格: 520円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 本書は日本ミステリー文学大賞の受賞記念として特別に書き下ろされた作品です。
なかなかミステリーな筋書きで、連続殺人事件の関連性を解明する捜査が非常に面白いです。
東京、大阪、京都の大都市圏で起こった三件の連続殺人事件の現場に、同じ筆跡のカードが遺されていたことから、その関連性を追って、お馴染み十津川警部らの捜査が始まります。
作品の後半に出てくるある人物の日記が手掛かりとなって、殺人事件の動機が解明される筋書きが異色です。
只欲を言えば、四国を舞台とした捜査の過程にもう少し深みのある味付けがあれば、作品 ...さらに詳しい情報はコチラ |
十津川警部捜査行-愛と殺意の伊豆踊り子ライン (ジョイ・ノベルス) (ジョイ・ノベルス)価格: 860円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 全部で4編が収められている作品集だが、いずれも伊豆が舞台となっていて読んでいると楽しくなる。
一番読み応えがあったのが、最初に出てくる「午後の悪魔」という作品。
一人暮らしの女性が次々と狙われていく事件だが、なかなか容疑者が絞れず、さらに捜査情報が漏洩してしまい、十津川ら捜査陣が窮地に立たされるという展開が面白味を増す。
次に登場する「二階座席の女」は、亀井刑事とその息子が乗っていた特急電車の車内で起きる殺人事件を取り扱った作品だ。しかもこの事件によって、こともあろうに亀井刑事が容疑者扱いにされてしまう。その真相を追求するストー ...さらに詳しい情報はコチラ |
殺しの双曲線 (講談社文庫 に 1-4)価格: 650円レビュー評価: 4.5 レビュー数:4 他のレビューにもある通り、本書はトラベルミステリーではありません。最近の十津川警部シリーズを読み慣れた方からすると、「本書は、
良くも悪くも西村京太郎らしくないミステリー」といえるのではないでしょうか? 全体的にトーンが暗く、ミステリアスな写実の奥に、事件
の奥底に眠る闇を感じてしまうからです。
一方で、上記のような内容であるが故に、殺人事件の背後にある人間の罪深さを垣間見ることになります。「双子」を使ったトリックの巧妙さ
もさることながら、一歩間違えば、善良な市民が加害者になり、被害者と呼ばれる人が罪を犯してしまう現実の儚さを実 ...さらに詳しい情報はコチラ |